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WABCO製のECAS(電子制御エアサスペンション)修理☆横浜サービスセンター

2020 / 6 / 10

こんにちは!

早くも梅雨入りを迎える季節になりましたね~

みなさま安全にお過ごしでしょうか

手洗い・うがい・水分補給して

コロナに負けないようにしてくださいね

 

今回ご紹介するのは横浜サービスセンターで作業が行われた、

花見台自動車製トレーラーに搭載されているWABCO製のECAS

(Electronically Controlled Air Suspension)修理作業の様子です

 

ECASは各種エアサスペンション車両に対応する車高保持、任意車高設定

および軸重可変機能を有した電子制御エアサスコントロール製品で、

大型トラック、トラクター、大型バスに装着されています

 

今回は右側のエアサスペンションにエアーが入らない、

すなわち車高制御が適正に出来ない状態の修理を行います

トレーラーは種類にもよりますが、20~30トン程度の

荷物を積載します

車高制御が不安定では、安心して走行することができませんね

 

それでは作業開始です!

 

エアサスペンションの上に付いているのが、ハイトセンサーです

センサーについているロッドは車軸に繋がっていて、

ロッドの起きたり、寝たりしている角度で、車高を測っています

 

コントロールバルブです
車高が基準位置より高い時にはエアーを抜いて、車高を下げ
基準位置より低い時にはエアーを入れて、車高を上げます
今回は右側のみ、エアーが送られていません

 

EBS(電子制御ブレーキシステム)モジュレーターです

エア・サスペンションおよびブレーキ機能のためのオーバーロード保護

およびチャージング・バルブの機能を含みます

 

次はWABCO専用の診断機を使用、PCダイアグにて

故障コードを確認します

写真が無いためイメージです・・・

 

故障コードを確認しました!

ハイトセンサーのキャリブレーションが必要みたいです

キャリブレーションとは?  規格や基準に整合するよう

電子回路を調整する=0点調整のことです

 

 

しかしながら症状は改善しません

ハイトセンサーのロッド調整も行い、再度キャリブレーションを

行うもダメです (@_@;)

こうなると怪しいのは・・・

ECASコントロールユニットですかね (~_~;)

 

とりあえずコントロールユニットを分解して、内部の

基盤を点検してみます

表側です

 

裏側です

なにかところどころに、腐蝕しているようです

怪しいと感じていたところに・・・

 

ありました!!

ショート痕です、腐蝕の跡からも、おそらく水没したものと

考えられます

 

数日後に届いた、新品のコントロールユニットと取替を行います

ちなみにこのバージョン(D)は、もう生産中止となっています

市場に出回っている製品が無くなり次第、新しいバージョン(E)へ

システムごと全取替になるようです

なんだかんだで、¥600,000くらいだそうです (;’∀’)

今回は、まだ在庫があって良かったです

 

若手整備士のTくんが、取替作業を行います

真剣な眼差しで、着々と進めていきます

 

 

今回は付いていたコントロールユニットデータが

車両に合ってないことが分かりましたので

花見台自動車さんからデータ入力済の、コントロール

ユニットを取り寄せて、取替を致しました

 

そして、緊張の作動確認です

結果は?

もちろん大丈夫です、車高制御が行われました!

長い道のりでしたが、無事作業完了です

皆さんお疲れ様でした!!

 

WABCOは、トレーラーなどの商用車向けに安全性、効率、コネクティビティ

向上に貢献するブレーキコントロールシステム、技術およびサービスを提供する

世界的なサプライヤーです

統合ブレーキシステムであるABS・EBS、横滑り防止装置、エアーサスペンション他

多岐にわたります

 

山口自動車は、WABCOジャパン株式会社さんの、指定サービス工場です

WABCO製の制御システムのお困りごと、なんでもご相談くださいね(/・ω・)/

お待ちしております

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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