こんにちは!
早くも梅雨入りを迎える季節になりましたね~
みなさま安全にお過ごしでしょうか
手洗い・うがい・水分補給して
コロナに負けないようにしてくださいね
今回ご紹介するのは横浜サービスセンターで作業が行われた、
花見台自動車製トレーラーに搭載されているWABCO製のECAS
(Electronically Controlled Air Suspension)修理作業の様子です
ECASは各種エアサスペンション車両に対応する車高保持、任意車高設定
および軸重可変機能を有した電子制御エアサスコントロール製品で、
大型トラック、トラクター、大型バスに装着されています
今回は右側のエアサスペンションにエアーが入らない、
すなわち車高制御が適正に出来ない状態の修理を行います
トレーラーは種類にもよりますが、20~30トン程度の
荷物を積載します
車高制御が不安定では、安心して走行することができませんね
それでは作業開始です!
エアサスペンションの上に付いているのが、ハイトセンサーです
センサーについているロッドは車軸に繋がっていて、
ロッドの起きたり、寝たりしている角度で、車高を測っています
コントロールバルブです
車高が基準位置より高い時にはエアーを抜いて、車高を下げ
基準位置より低い時にはエアーを入れて、車高を上げます
今回は右側のみ、エアーが送られていません
EBS(電子制御ブレーキシステム)モジュレーターです
エア・サスペンションおよびブレーキ機能のためのオーバーロード保護
およびチャージング・バルブの機能を含みます
次はWABCO専用の診断機を使用、PCダイアグにて
故障コードを確認します
写真が無いためイメージです・・・
故障コードを確認しました!
ハイトセンサーのキャリブレーションが必要みたいです
キャリブレーションとは? 規格や基準に整合するよう
電子回路を調整する=0点調整のことです
しかしながら症状は改善しません
ハイトセンサーのロッド調整も行い、再度キャリブレーションを
行うもダメです (@_@;)
こうなると怪しいのは・・・
ECASコントロールユニットですかね (~_~;)
とりあえずコントロールユニットを分解して、内部の
基盤を点検してみます
表側です
裏側です
なにかところどころに、腐蝕しているようです
怪しいと感じていたところに・・・
ありました!!
ショート痕です、腐蝕の跡からも、おそらく水没したものと
考えられます
数日後に届いた、新品のコントロールユニットと取替を行います
ちなみにこのバージョン(D)は、もう生産中止となっています
市場に出回っている製品が無くなり次第、新しいバージョン(E)へ
システムごと全取替になるようです
なんだかんだで、¥600,000くらいだそうです (;’∀’)
今回は、まだ在庫があって良かったです
若手整備士のTくんが、取替作業を行います
真剣な眼差しで、着々と進めていきます
今回は付いていたコントロールユニットデータが
車両に合ってないことが分かりましたので
花見台自動車さんからデータ入力済の、コントロール
ユニットを取り寄せて、取替を致しました
そして、緊張の作動確認です
結果は?
もちろん大丈夫です、車高制御が行われました!
長い道のりでしたが、無事作業完了です
皆さんお疲れ様でした!!
WABCOは、トレーラーなどの商用車向けに安全性、効率、コネクティビティ
向上に貢献するブレーキコントロールシステム、技術およびサービスを提供する
世界的なサプライヤーです
統合ブレーキシステムであるABS・EBS、横滑り防止装置、エアーサスペンション他
多岐にわたります
山口自動車は、WABCOジャパン株式会社さんの、指定サービス工場です
WABCO製の制御システムのお困りごと、なんでもご相談くださいね(/・ω・)/
お待ちしております